昨年秋以降、特に今年に入ってからの企業の経費削減の嵐は、ものすごいらしいです。某超大手自動車会社は、東京出張の交通費すら支給されないそうです。また、ファナックでは会社施設以外の宿泊は原則禁止。スズキでは、社員一人当たりの文具は、消しゴム、鉛筆、赤ボールペン、黒ボールペンが、各一つずつ、ホチキスは二人で一つと決められ、余分は召し上げられたそうです。
こういう時代ですから、研修にもお金をかけることはできないでしょう。しかし、以前書きましたが、こういう時期にこそ、集中的に人材開発に時間を投入することは戦略的投資です。そこで、お金を極力使わないで、中身のある研修を企画し、実施することに、知恵を絞ることになります。
数日前の日経新聞で、富士重工の英語が得意な人事部社員が、自発的に自分が講師となり、英語の社内研修を実施し、好評だとの記事がありました。
社員が講師で、社内会議室で実施するので、追加コストはゼロです。時間も就業時間後でしょう。
いい話だとは思いますが、複数の人々に対して教育するということは、それほど簡単なことではありません。すべての大人は、過去に相当時間の教育を受けてきたわけですから、自分が提供者の立場になっても、それなりのものは提供できるでしょう。つまり、一応できてしまうわけです。その時のベンチマークは、大学教育や新人研修かもしれません。
しかし、すべての世界そうですが、やはりアマチュアとプロのレベル差は非常に大きいです。残念ながら、多くのビジネスパーソンは、大学教育レベル(今は随分進化しているかもしれませんが)しか知りません。他の世界と同様に、上には上があることを知り、本来はそれとの比較で、検討すべきです。
もちろん、いいものは高いのは当然ですが、重要なのは費用対効果です。少ない費用でも、その分企画運営者が苦労して、ある程度の効果を上げることは可能です。いきなり、アマチュアの社員が講師をするということが必ずしもいいとは限りません。(もちろん、教えることによ り講師役の社員が成長することは期待できますが)
こういう時代だからこそ、人材開発担当者は、知恵を出し、手間を惜しまず汗をかくべきでしょう。
そのためには、・・・・「人材開発マネジメントブック」を買って勉強しましょう。(最後は宣伝で、すみません。昨晩、編集者からプレッシャーを受けまして・・・)
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