プロジェクト型業務がふつう

昨晩、六本木アカデミーヒルズのアダットシリーズ「プロに学ぶプロジェクトプランニング」の講座をオブザーブさせていただきました。

 

開始早々、永禮講師から受講者に対して、「自分の仕事のうち、プロジェクト型業務の比率が半分以上の方は?」と問うたところ、20名のうち約半分の方が挙手されました。こういう講座を受講する方ですから、一般より比率は高いとは思いますが、それでも随分多いなあと感じました。

 

永禮講師によると、プロジェクト型業務とは、以下を指します。

    非定型、非ルーティーンワーク

    メンバーは流動的

    時限性あり

    指示命令系統が複雑で流動的

 

これまでの経営管理は、基本的には上記と正反対の定型業務を前提に組み立てられてきました。経営層から下達された業務目標を、上司が部下に伝達し、その遂行を支援する。上司が、部下の行動を見守り、長期的観点から指導し、評価する。そういう形です。しかし、バブル崩壊の92年ごろから、インターネットの普及もあいまって、急速に仕事の仕方が変わっていったような気がします。

 

そして、現在において、このようなノスタルジックな業務の進め方がほとんどだという正社員は、ことホワイトカラーに限っては、絶滅種に近い存在となっているのではないでしょうか。

 

そうなると、定型業務主体で育ってきた管理職層と、入社時点からプロジェクト型業務主体で育ってきた若手中堅社員の間に、単なる年齢の壁以上の壁ができ、経営管理が難しくなっていることでしょう。

 

それに加え、「自分らしく生きること、誰の同意もなく自己決定すること」に価値を置くことを求められてきた「ゆとり第一世代」(874月~884月生)が、いよいよ来年社会人デビューします。彼らは、チームで行うプロジェクト業務どころか、一人プロジェクトを追及するかもしれません。

 

定型業務で育った管理職、チームでのプロジェクト型業務が当たり前の中堅、一人プロジェクト志向の若手、こういう組織を運営する経営管理のあり方を、今から検討しておくべきだと思います。

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このページは、福澤が2009年3月12日 11:45に書いたブログ記事です。

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