本日、東大の中原淳准教授が企画された「カフェ研究会」に参加してきました。中原さんが、「caféから時代は創られる」(飯田美樹著)に刺激を受けて企画されたものです。caf´eから時代は創られる
飯田 美樹
著者の飯田さんによる「創発空間としてのcafé」と題する講演をはじめ、盛りだくさんの内容でとても楽しく、刺激的でした。仮想的なcaféの場でcaféについて対話しようというものでした。
保険のロイズは、ロンドンのコーヒーハウスから興ったことは有名ですが、思想や芸術分野などでも新しい時代はヨーロッパのcaféが生みだしていったそうです。
飯田さん曰く、
「天才たちがcaféにやってきたのではなく、caféという場が天才たちを創っていったのでは」
辺境に多様な人々が、入れ替わり立ち替わり集い、そこから新しい「知」が生み出されていくという景色は、理想的なもののように見えます。今、企業でも、そうした場を作りたくてしょうがないのです。が、できません。
Caféの条件は、
・ ふらっと、いつでも行ける
・ Caféの主人の前では皆が対等
・ 無目的で集う
・ 職場や家庭では、決して会うことのない人々がたくさんいる
・ 時にすごい人(アトラクター)にも会え、彼らとの議論にも参加できる
といった、自由と平等、開放性が担保されていることだそうです。
まさに、すべて企業組織の対局に位置するものです。もちろん、プロジェクトチームやスカンクワークなどといった手法を使って模擬的な場をつくることはできます。多くの企業では、それを模索しています。
マクロで捉えれば、日本社会にも上記の定義でのcafé的なものがたくさんあり、そこで教育され刺激された人材が、たまたま企業組織でも活躍するというのが、あるべき姿ではないでしょうか。
真のcaféあるいはcafé的なものをたくさん創りだす、そしてcafé育ちが集い活きる組織を創る、この二つの課題を追っかけてみたいなと思いました。
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