「カフェ研究会」に参加して:caféで人材が創られる

本日、東大の中原淳准教授が企画された「カフェ研究会」に参加してきました。中原さんが、「caféから時代は創られる」(飯田美樹著)に刺激を受けて企画されたものです。caf´eから時代は創られる
飯田 美樹
4434122746

 

著者の飯田さんによる「創発空間としてのcafé」と題する講演をはじめ、盛りだくさんの内容でとても楽しく、刺激的でした。仮想的なcaféの場でcaféについて対話しようというものでした。

 

保険のロイズは、ロンドンのコーヒーハウスから興ったことは有名ですが、思想や芸術分野などでも新しい時代はヨーロッパのcaféが生みだしていったそうです。

飯田さん曰く、

「天才たちがcaféにやってきたのではなく、caféという場が天才たちを創っていったのでは」

 

辺境に多様な人々が、入れ替わり立ち替わり集い、そこから新しい「知」が生み出されていくという景色は、理想的なもののように見えます。今、企業でも、そうした場を作りたくてしょうがないのです。が、できません。

 

Caféの条件は、

    ふらっと、いつでも行ける

    Caféの主人の前では皆が対等

    無目的で集う

    職場や家庭では、決して会うことのない人々がたくさんいる

    時にすごい人(アトラクター)にも会え、彼らとの議論にも参加できる

といった、自由と平等、開放性が担保されていることだそうです。

 

まさに、すべて企業組織の対局に位置するものです。もちろん、プロジェクトチームやスカンクワークなどといった手法を使って模擬的な場をつくることはできます。多くの企業では、それを模索しています。

 

マクロで捉えれば、日本社会にも上記の定義でのcafé的なものがたくさんあり、そこで教育され刺激された人材が、たまたま企業組織でも活躍するというのが、あるべき姿ではないでしょうか。

 

真のcaféあるいはcafé的なものをたくさん創りだす、そしてcafé育ちが集い活きる組織を創る、この二つの課題を追っかけてみたいなと思いました。

 

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 「カフェ研究会」に参加して:caféで人材が創られる

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.adat-inc.com/cgi-bin/mt-tb.cgi/83

コメントする

このブログ記事について

このページは、福澤が2009年3月27日 21:04に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「「リアル」と想像の力」です。

次のブログ記事は「話し言葉(話法)で場を操る」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

ウェブページ

Powered by Movable Type 4.1