求められているのは知性

 今年に入ってまだ一ヶ月しかたっていないのに、以下のような出来事が続けざまにありました。

 

17日 仏政治週刊誌「シャルリー・エブド」への襲撃

117日 安倍首相がエジプトで、「ISILと闘う周辺各国に総額で2億ドル程度支援を約束する」と演説

120日 イスラム国が日本人人質二人と2億ドルの交換を要求

126日 「九条の会」発足時の呼びかけ人で東大名誉教授の奥平康弘氏死去

129日~21日 「21世紀の資本論」著者トマ・ピケティ氏来日

131日 ワイツデッカー元ドイツ大統領死去

21日 後藤健二さん殺害の動画配信

 

それぞれが連動しているわけでもなんでもありませんが、私の中ではなんとなくつながってしまいます。因果関係ではなく共時性的なつながりです。

 

そのつながりの中で、さまざまな疑問が湧いてきます。

 

表現の自由はどこまで尊重されるべきか?

多様性の尊重を妨げるものは何か?

自己責任と国家の役割との関係は?

国民を守るのは軍事力か平和主義か?

同盟とは何のためのなされるのか?

テロを撲滅するのは軍事力か貧困対策か?

成長と格差はバランスできるのか?

できないとすれば、どう優先順位をつけるべきなのか?

テロとは何なのか?

国家自身によるテロ行為は行われていないのか?

表現の自由があっても、「口をふさぐ」のはなぜなのか?

過去と現在、そして未来はどのようにつながっているのか?

日本は世界に中でどのような「国」になりたいのか?

自分はどのような「国」に住みたいのか?

それに対して、自分は何ができるのか?

 

これらに正解はありません。

 

田坂広志さんが「知性を磨く」でこう書いています。

 

「知能」とは「答のある問い」に対して、早く正しい答えを見出す能力

 

「知性」とは「答の無い問い」に対して、その問いを、問い続ける能力

 

 

今、問われているのは、我々の知性の力だと思います。



知性を磨く― 「スーパージェネラリスト」の時代 (光文社新書)
田坂 広志
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このページは、福澤が2015年2月 3日 11:23に書いたブログ記事です。

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