社外取締役の犯罪

西友のTOBに絡むインサイダー取引で、元取締役の夫が告発されました。いよいよ起こるべきことが起きたという印象です。

 

インサイダーなどの監視をするのが社外取締役の役割なのに、そこからの情報でインサイダー取引が行われてしまったのです。検事が証拠に手を付けたのと同じくらい重要な事件だと思います。

 

にもかかわらず、元取締役本人は便益を受けていないとの理由で告発されないとのこと。法的には情報提供に関する規制がなかったということになります。これも驚きです。(直接)儲けなければ、情報を漏らしても犯罪にはならないということです。なぜこう法律になっているのか、理解に苦しみます。

 

夫が逮捕とあるように、この元取締役は女性で、(推測ですが)ファッション業界では超有名なキャリアウーマンの先駆者的な人です。ファッション業界に特化したビジネススクールの名誉学長(現在)でもあります。こういった名誉ある人なので社外取締役に選任されていたのでしょうが、たとえ夫婦間であっても守秘義務は守るべきという常識さえお持ちでなったのでしょうか。

 

形式だけアメリカに真似た制度のつけが、今後頻発するのではないかと危惧します。

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このページは、福澤が2010年12月 8日 10:02に書いたブログ記事です。

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