組織能力としてのリーダーシップ

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またもリーダーシップの話題で恐縮ですが、リーダーシップとは個人に属するものなんでしょうか。それとも、組織に属するものなんでしょうか。

 

一般には、「リーダーシップ能力の高いAさん」というふうに、個人に属するものと理解されていると思います。

 

 

適切なリーダーがいない集団は、烏合の衆です。集団が、ある機能を効果的に果たそうとするとき、リーダーの必要性が生まれ、実際にリーダーが出現します。

 

そう考えていくと、リーダーも状況に応じて組織が生み出すものであり、リーダーシップも個人よりも組織の枠組みで考えた方が適切にも思えます。

 

リーダーは組織における役割であり、状況に応じてリーダーは入れ替わります。そして、人それぞれにリーダーとしての役割の演じ方があり、それがその人独自のリーダーシップスタイルです。なので、リーダーシップ能力がどうのこうのと議論しても無意味だと思います。問題は、適切なリーダーが生まれやすい組織と、そうでない組織があるということなのだと思います。

 

個人のリーダーシップの問題ではなく、組織能力の問題。良い土からは、常に良い芽が育つのです。では、よいリーダーを生み出す組織能力とは何でしょうか?

 

組織における個人間の関係性の質と、組織風土が大きくそれに影響を与えている気がしますが、もっと深く考えてみたいと思っています。

 

裏返せば、リーダーが生まれることを阻害している要因を見極めることが重要だと思われます。それは、あらゆる範囲に及ぶかもしれません。それに手をつけるには、経営トップのコミットが欠かせないでしょう。

 

リーダーが育たないと嘆き、お仕着せのリーダーシップ研修でお茶を濁すのではなく、育たない組織を育つ組織に変えていくことに、トップ自らが旗を振って実行していく覚悟が必要なのです。

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このページは、ブログ管理者が2009年11月27日 21:18に書いたブログ記事です。

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