長嶋とイチローがもたらす勇気

先日、田園調布の焼き鳥屋さんで飲んでいたところ、ふらっと長嶋茂雄さんが現れました。すると、なぜか拍手が巻き起こり、ほぼ全員が笑顔で迎え入れました。長嶋さんも、不自由な右手はポケットにいれながらも、笑顔で応え店長嶋.jpgの奥に進んでいきました。まさに観音様が現れたかのように、皆が幸せな気分になったようでした。

 

そういう気分に浸りながら、一方でこの力は何なんだと、頭の片隅で疑問が生じました。アンチ巨人の人でも、長嶋(敬称略。と書かざるをえない感じ)の悪口は言わないそうです。

 

 

また、9年連続200本安打を昨日達成したイチローの悪口を言う人もあまりいません。強い者、優れた者への嫉妬ややっかみなど当然の世界で、長嶋もイチローもそういう対象にはなりません。なぜなんでしょうか?

 

長嶋とイチローは正反対でありながら共通する何かを持っています。長嶋は天才ですが、イチローは天才ではなく努力と用意のひとです。イチローは、ダッグアウトで階段とスロープがあれば、必ずスロープを歩くそうです。階段のほうが怪我する可能性が高いから。自分のロッカー前の椅子も、他の選手はふかふかのソファを置いているのに、イチローはパイプ椅子です。その方が腰に負担が少ないから。一事が万事、すべて成果を出すことに集中しているのです。

イチロ.jpg 

長嶋は、自分のプレーを言葉で説明できませんが(失礼!)、イチローはすべてを合理的に説明できるそうです。

 

 

一方、二人に共通するのは、人々に勇気と希望を与えるということではないでしょうか。長嶋の魅力は、その人としての純粋さにあると思います。彼に接すると、観音様のごとく、自分自身も純粋に生きることができそうに思える、難しい世の中にあって、そんな勇気をもらえるように思います。

 

イチローからも、頑張る勇気をもらえます。非力で華奢な日本人でも、努力と節制次第で、誰にも負けない成果を出すことができる、素晴らしいロールモデルです。

 

このように異なる角度からではありますが、単なる実力以上の「何か」によって人々に勇気を与えることができる人、本当に素晴らしいですね。イチロー選手、9年連続200本安打達成おめでとうございます!!

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このページは、福澤が2009年9月15日 12:08に書いたブログ記事です。

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