情報の量より思考の量

これは最近自分の中で気にいっている言葉です。

 

研修の初めに、講師は受講者の自己紹介してもらうことが多いです。自己紹介の言葉の最後に、「今日は多くのことを持ち帰りたいと思います」と締めくくる方がとても多い。この場合の「こと」とは、知識であり情報のことを指しています。

 

意識的なのか無意識なのか、役立つ情報を獲得することを目的しているようです。でも、情報獲得が目的であれば本やウェブを熟読したほうが、はるかに効率的です。

 

せっかく、わざわざ多くの時間をさき、交通費もかけて会場まで足を運んでいるのですから、本では得られないものを目的とすべきでしょう。それは何でしょうか?

 

一つは、エネルギーだと思います。講師や他の受講者たちからもらう、また場そのものからもらうエネルギーです。

 

二つ目は、思考を促す刺激です。講師含め他の方からダイレクトに、「それはどういうこと?」と質問されれば、思考せざるをえません。また、他者の発言を聞くだけでも、「本当にそうか?」と思考が刺激されます。

 

良い本は、文字によって思考を刺激しますが、それには著者の非常に高い力量が求められます。「場」を共有していれば、比較的容易に思考を刺激されます。

 

三つ目は、他者とのネットワーク構築です。同じ目的意識を持ち、時間と空間を共有し、真剣に対話した他者とは、強い絆を結びやすくなります。

 

 

大切なのは、「情報の量より思考の量」です。思考の量を増やせば、場のエネルギーは高まります。また、思考を繰り返し、それをぶつけあうことが絆を強くします。

 

思考の量を増やす方向で、いろいろな場面を見つめ直してみましょう。

 

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このページは、福澤が2009年7月10日 11:17に書いたブログ記事です。

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