研修内製化の流れ:ソフトバンクの記事より

今朝の日経朝刊に、ソフトバンクが研修の外部委託を減らし、内製化を進めていくとの記事がありました。これまで、全体の6割を占めていた外部委託を2割にまで減らすことにより、費用を3割削減できるそうです。ただ、幹部研修など社内講師では難しいものは、引き続き外部委託するそうです。

 

また、中小企業診断士などの有資格者を、社内講師として登録し、年間10日程度講師を担当してもらうそうです。

 

さて、この記事から、簡単な計算で内製化と外部委託の費用の比率が、12.4であることがわかります。内製による研修費用には、社内講師や受講者の機会費用は含まれていないでしょうから、外部流出する会場費、受講者移動宿泊コストくらいでしょう。仮に一日研修で考えてみましょう。会場費は一時間約一万円で8万円。移動や宿泊費はばらつきが大きいですが、ざっくり一人7千円、受講者数を30人として、計21万円。内製研修費用合計29万円。外部委託の費用は、その1.4倍の約40万円となります。

 

 

これまでも、何度も書いてきましたが、研修費用削減のため内製化を進めるのは、大きな流れとなってきています。果たして、40万円で委託していた研修内容を、講師としてはアマチュアである社員講師が品質を落とさないで提供できるのか。なかなか難しいところだと思います。しかも、社員講師の機会費用を加味すると、実は節約額の40万円は、大幅に小さくなるはずです。(社員講師が、暇なら別ですが、そんなことはないでしょう)

 

しかし、企業では難問にチャレンジし、課題を克服していかねばなりません。そのためには、単に社員講師を起用するだけでいいのか、頭の使いどころだと思います。

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このページは、福澤が2009年6月22日 10:50に書いたブログ記事です。

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