普段、中国や韓国から歴史問題で非難を浴びることに慣れているためか、日本は世界の嫌われ者なんじゃないかと思ってしまいがちです。
キューバでのハバナビエンナーレから戻った友人から、キューバは親日的だと聞き、ちょっと驚きました。アメリカと一体と見られてもおかしくないのに。
彼女は2000年に続く二度目の訪問でした。以下、彼女の話です。
キューバ人は、日本が戦争で焼け野原になっても、不屈の精神で急速な発展を遂げ、経済ではアメリカを脅かすまでになったことに驚きと尊敬の念を持っているようね。
2000年当時、カストロが、サトウキビの大増産を奨励した有名な演説をした。その中で、「イチ」の精神を見習って精進しようと国民に呼びかけたそう。イチとは、座頭市のこと。カストロは、盲目でも強いサムライ(?)座頭市の大ファンだった。
町の人は、私が日本人だとわかるとオチン、オチンと呼び近寄ってきた。最初意味がわからなかったが、「おしん」のことだった。「し」が発音できず「チ」と発音する。やはり、逆境から這い上がる「おしん」に現代の日本人をも重ねているようだった。
今回は、オチンがイチローに変わっていた。WBCで日本チームに大敗し、彼らは日本チームから大事なことを学んだという。それは何か尋ねたところ、こう言った。
「野球でピッチャーは大切なんだ」
彼女は、そんな大らかで親日的なキューバ人が大好きだそうです。
文化の力の偉大さと、多面的なものの見方の大切さを、あらためて感じました。
コメントする