企業内研修の事業にかかわって早16年、近年質・両とも大きく変化しています。
研修のニーズは年々増えていますし、今後も増え続けるでしょう。それは、企業において変化が常態化していること、そして社員が急速にナレッジワーカー化しているからだと考えられます。経験が通用しない変化の下では、常に学習し、新しい知識を身につけ、使いこなさなければなりません。また、付加価値の源泉は、機械などの資産からヒトの知恵に急速に移りつつあります。
次に、研修が従来の講義型からインタラクティブ型に、急速にシフトしています。研修の目的が、外からの知識の獲得だけであれば、講義型で問題なかったのですが、現在は、もらった知識ではなく、自ら生み出した知識を身につけなければなりません。経験を踏まえて自分で生みだした知識(マイセオリー)でなければ、現場で使いこなせないからです。そのためには、他者とのインタラクションが欠かせません。
最後は、上記を踏まえた総コスト圧縮と費用対効果の追求です。研修の必要性が高まることは、研修対象者が増大することを意味します。そうなると、一人当たり費用を低減させねばなりません。しかし、一方でインタラクティブ型は、少人数での研修でなければ実現できません。つまり、一人当たり費用が増加してしまうのです。そのため、効果を下げずに、いかに総コストを圧縮するかという問題になりますが、これはなかなか難しい問題です。
定型的知識習得は、eラーニングやウェブでの映像配信に置き換えていくことでしょう。これにより、コンテンツ費用と移動関連費用の両面で削減を図ることができます。
しかし、インタラクティブ性を必要とするコアとなる研修はどうするのでしょうか。バーチャルな空間でインタラクティブな研修が実現できたらと思います。
セカンドライフというバーチャル空間での活動が話題になったことがありましたが、そのイメージでしょうか。受講者は、物理的には各地に散らばっているのですが、ネット上では一か所に集まって、講師も交えインタラクティブな対話ができる。技術的には、もうすぐそこに来ていると思うのですが・・・。
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