ラーニングポイントを習得させるのか、経験を整理させるのか

リーダー対象の研修を企画する場合、例えば「経営戦略」をメニューに入れたいとの要望があっても、企業によって、その意味合いが全く異なることが多いです。

 

例えば、・・・・・

 

 

    メーカーA

わが社のリーダークラスにもなれば、経営戦略を策定する能力が求められる。したがって、経営戦略を学ばせたい。ちなみに、一日で経営戦略研修をする場合、ラーニングポイントは何ですか?講師は、どのようなステップ(あるいはタイムスケジュール)で進行するのですか?最終的に、受講者に何を持ち帰ってもらうのですか?

 

    商社B

リーダーだから経営戦略を学ぶというわけではない。若いうちから現場で、戦略を作る場面は何度も経験しているのだから。ただ、これまでは、自己流で学んできているので、それが果たして正しいのか?とのもやもや感を抱いている。したがって、研修では、できるだけリアルな事例を踏まえて、彼らの経営戦略に対する見方や思考が、ずれていないかを確認させてほしい。

また、他の受講者がどういう考え方をするのかも、共有させたい。つまり、これまでの彼らの経験に、意味づけを与え、また整理し、概念化させてほしいのです。そうすれば、また勝手に経営戦略でも何でも学んでいくでしょう。

ラーニングポイント?そんなものどうでもいいですよ。必要なら、本を読めばいいんでしょう。

 

 

同じ経営戦略でも、こうれほど違うことは、珍しくありません。それは、プロセスを重視するメーカーと、商売を自分で作る事にこだわる商社という、業界による部分もあるでしょう。しかし、それだけでもない気がします。

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このページは、福澤が2009年8月27日 17:47に書いたブログ記事です。

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