「日本人はチームワークが得意」
多くの日本人の中で信じられている、日本人の強みのひとつではないでしょうか。
ところが外国に行くと、どうもそうではないそうです。「日本人はチームワークが苦手」だと認識されているようなのです。
そもそもチームワークとは、
・ 異質な個人の集まりを
・ リーダーによって、ひとつのチームに作りあげられ(チームビルディング)
・ チームとして、目的に向かってワークする
ことです。
しかし、日本人の間ではちょっと違います。
・ メンバーが指名されれば、基本的に同質なので、そのままチームとなる
・ チームで働くことは当たり前なので、目的や求心力が弱くてもすむ
・ 従って、リーダーの存在も重要ではない
・ なんとなく、カバーしあいながら目的に向かって進む
我々日本人にとっては、メンバーが何らかの理由で集まれば、そのままチームになり活動できるので、その意味ではチームワークは得意といえるかもしれません。
ところが、海外など異質な集団の中でチームワークするとなったら、からきしダメでしょう。容易に想像できます。つまり、チームワークが苦手なのです。
そして、このようなチームワーク下手の問題は、日本人同士の間でも、発生しつつあるように思います。
「もう会社が一生面倒みるわけではない。自分自身のキャリアは自分で考えろ」といったような、「会社」としての一体感を低減するようなメッセージを発し始めた日本企業において、同質化は薄れ、異質化に向かっていることは、否定しようのない事実だからです。
チームワークに限らず、自分自身のことを知ることは、そう簡単ではありません。知るためには、いったん自分を棚にあげ、他者(他国)の視点から見つめ直すことが必要です。
海外の現場で、長年にわたりグローバル人事コンサルティングに携わってきた篠塚正芳さんの近著「世界で成功するビジネスセンス」(日本経済新聞出版社刊)は、そのようなヒントに溢れています。

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