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ほんとうに使える論理思考の技術
木田 知廣
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研修の現場で、「あちゃー」と思うことってありますよね?


私の場合、論理思考の受講生が勘違いしちゃって、なんでもかんでもロジックを押し通そうとする「イタい」姿を見た時に、とくにそう感じます。会議でたまたま同席した際、「今の発言は『イシュー』をはずしてますよね」なんてしたり顔で指摘する姿を見ると、「だからそうじゃないだろ~」と、言いたくなります。もちろん、実際にそんなことができるはずはないのですが...。


という時に、コッソリと手渡したい手紙のようなつもりで書いたのが、新著、「ほんとうに使える論理思考の技術」です。


テーマは、「ビジネスは、論理でツカんで、心理で動かす」。

ロジックにこだわる人は、ともすれば周りに壁をつくって自分の殻に閉じこもりがちですが、それをぶち破ってリーダーとして周りを巻き込む方法論をまとめました。

 ・どんな相手も思わずホンネを漏らしてしまう「コロンボ・テクニック」

 ・職場で苦手な「あの人」にもサラッと頼み事ができる「ナンパ話法」

 ・停滞した組織に喝!を入れ、「戦うチーム」に変貌させる「PEMAの法則」

など、ほんとうに明日からでも使える方法論はもとより、人の気持ちを動かすための方法論を「CRICSS」というフレームワークでまとめています。コミットメントや、社内政治の使い方などの頭文字を取ったもので、説明すると長くなるのでここでは割愛しますが、もしご興味があれば、1分間の動画と診断テストを掲載しましたので、下記をご覧下さい。

「ほんとうに使える論理思考の技術」公式ページ


「激動の時代」なんて言葉はもはや言い古された感がありますが、震災なども含めて今の状況は、人々の気持ちを糾合する真のリーダーが求められていると感じます。一人でも多くの人に、「論理でツカんで、心理で動かす」というエッセンスが届くことを祈念しています。




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木田知廣(きだ ともひろ)  シンメトリー・ジャパン株式会社代表

筑波大学卒業後、米国系人事コンサルティングファーム、ワトソンワイアットにてコンサルティングをおこない、成果主義人事制度の導入にて活躍。1999年、人事制度という枠組みを超えた人材マネジメントの知見を求めて、EU統合のまっただ中にある欧州へと旅立つ。ロンドン・ビジネススクールにてMBA取得。帰国後は、社会人向けMBAスクールのグロービスにて「グロービス経営大学院」の立ち上げをゼロからリードし、苦闘の末に前身的なプログラム、GDBAを 2003年4月に成功裡に開校する。2006年、経営学の分野で有効性が実証された教育手法を使い、「情報の非対称性」を解消することをミッションとして「シンメトリー・ジャパン株式会社」を立ち上げる。




CDムック 「やり直し英語」から始める 「ビジネス英語」3か月トレーニング (語学シリーズ)
竹村 和浩
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急がば、回れ!目からウロコ!の英語研修の方法。

 2月11日発売の「やり直し英語から始める、ビジネス英語3ヶ月トレーニング」は、私のライフワークである、日本人にあった英語習得法の研究から生まれた一冊です。

 

テーマは、「発音」「ロジック」「言い回し」です。

 そもそも、日本人はなぜ、英語ができないのか?

これは、単なるイメージではありません。すでに有名となったTOEFLでの国別平均点が示すまでもなく、英語のパフォーマンスは世界的にみても低い。その一番の原因を「正確な英語の音の習得」に帰結し、それによって、日本人の音声認識力、「聴く」「話す」の力を最大限に高めることを目的にしています。

 

さらに文法ではなく、いわば英語以前の世界共通語ともいえる、「ロジック」の構築によって、「コミュニケーション力」を短期間に高め、最後に、仕事で使う英語表現の習得を目指す内容となっています。

 

発音が重要な理由

「発音など気にする必要はない」とは多くの英語教育者ですら唱えている言説です。しかしながら、円滑な音声言語としての英語を使いこなすうえで、何が一番大事な学習要素なのか?それは、実のところ、「発音」つまりは、正確な英語の音の習得に起因しているという事実を多くの教育者が見落としています。つまり、日本人にとってもっとも難しい分野の一つでもある、英語の発音の矯正。ここにこそ、英語習得の突破口が存在していたということなのです。MBA社内派遣留学生が直面するのは、この「音」の壁であり、それをクリアーにするのも、この「音」すなわち、英語発音のトレーニングなのです。まさに目からウロコと、この研修参加者がアンケートで異口同音に高く評価する理由がここにあります。

 

これは、実際の研修プログラムに基づいた書籍であり、CDによる独習も可能になるよう設計してあります。3ヶ月、90日間をめどに、とりわけ新人研修をイメージして、英語への心理的なバリアーをはずすことから始め、さらには、英語の音声認識力を高めることで、学校で学んだ英語を使える英語に変換していく過程をプログラム化しています。

 

文法とロジックの関係

文法は、英語習得には欠かす事ができない要素です。本書では、ロジックと文法の関係についても解説をしています。文法grammarとは、ギリシャ語の語源からも、「書く」ことに由来しており、それに対してロジックlogicは、「話す」ことと密接な繋がりがあります。自在に英語で話すためには、実は、このロジックの習得が欠かせないのです。それによって発音による音声認識の向上と、さらにはロジカルな構成によるコミュニケーション能力の向上が可能になります。例え多少拙い英語であったとしても、ロジカルであれば、ビジネスでは十分通用します。そのための語彙と文法は、学校英語で習得済みだからです。この学校英語を最大限に使えるものに変える要素が、「発音」であり「ロジック」だということなのです。最後は、ビジネス独特の言い回しのトレーニングで仕上げとなっています。


単語・読み書き・文法そしてTOEIC等の勉強をすすめてもなぜ、英語が使えないのか?その原因と克服法を、「発音」「ロジック」「言い回し」の3点に絞り、英語力と学びのモチベーションを高め、かつ効果的に英語を習得する方法を記した一冊です。これまでの英語研修の成果を集大成した自信作です。


小学校英語から始めるグローバル人材育成の仕組み作りや、国際認証を使ったこれからのグローバル人材育成についても提言しています。


発音という一番難しい学習分野にチャレンジするからこそ、短期間で最大限の成果を得ることが可能になるのです。英語学習のモチベーションUPと、やり直し英語から、ビジネス英語への橋渡しとして拙著が少しでもお役に立てれば大変幸いです。



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竹村 和浩(たけむら かずひろ)

TLL言語研究所代表

立教大学文学部英米文学科卒。東京都立高校英語科教諭、公文教育研究会・総合企画室・海外事業部担当を経て、TLL言語研究所設立。

ピアソン桐原顧問(Business & Strategy Advisor)、日経ウィークリー特別講師、アルク英語講師、英語発音矯正士。

著書として他に、「図解入門ビジネス 中学英語の基本と仕組みがよ~くわかる本」(秀和システム)、「4コマ漫画で学ぶ英会話ウルトラ表現」(PHP研究所)、「図解 英語脳のつくり方」(PHP研究所)、「トータル・イングリッシュ」(大阪大学出版局)、「英字新聞 日経ウィークリー活用法」(大学教育出版)などがある。

2007年に出版した、「ビジネススクールで身につける会計力と戦略思考力」(日経ビジネス人文庫)の姉妹本として、ビジネススクールの2大科目のもう1つであるファイナンスをテーマに、「ビジネススクールで身につけるファイナンスと事業数値化力」(同)を執筆しました。

 

ファイナンスとは、「投資(Investment)と資金調達(Financing)の両者を定量的に評価し、最適な意思決定をおこなっていくためのツール」、事業数値化力とは、「将来の事業を構想し、具体的な数値に落とし込む力」と定義しています。

新規事業、海外進出、企業買収などといった新たな取り組みだけでなく、製造の自動化、直販比率の向上、SCMの推進、水平分業モデルへのシフトなどなど、あらゆる事業の数値化のためのツールは、ファイナンスが提供するものです。

小難しく捉えられがちなファイナンス理論と、事業計画での数値化の難しさを有機的に結びつけながら、両者の理解の促進を図ることを狙いとしています。

 

少々大げさかもしれませんが、

「日本のファイナンス力を高めるために、私が提供できるコンテンツはいったい何か?」

と問いかけ、至った結論が本書の内容であり、構成です。一見難解なファイナンス理論を分かりやすく解説するために、前著以上にインタラクティブ形式で、書きました。

長い間ファイナンスを教えていると、どこの説明でどんなつまずき方をするのかや、各学習事項に対して学生がどんなことを疑問に思うのかが、おおよそつかめてきます。

私が実際に教室の場で出会った31FAQとその答えを、インタラクティブ形式で解決していく構成を取っています。31FAQは、すでにamazon.comの書籍紹介ページに出ておりますので、ご参照ください。

 

 本書をきっかけに、多くの読者がファイナンスの面白さと重要さを認識され、ファイナンス分野を深く掘り下げていく機会となれば、筆者としてこれ以上の喜びはありません。

また、本文で触れるリスクとリターンの関係などは、私たち自身の資産運用ひいては人生観にまでも発展できる重要な概念です。身の回りにある事象を、リスクとリターンの関係から一度再考する機会の一助ともなるかもしれません。




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1989年應義塾大学理工学部管理工学科卒業。米国ニューヨーク州ロチェスター大学経営学修士(MBA)。 株式会社富士銀行、バークレイズ・キャピ

タル証券、ベンチャーキャピタルを経て、2003年株式会社オオツ・インターナシルを設立。現在は経営戦略(専門は金融、教育、ソフトウェア)や会計・財務に関わるコンサルティングに従事。早稲田大学大学院商学研究科ビジネススクール(MBA)非常勤講師、グロービス・マネジメント・スクール講師。また、国内大手メーカー、金融機関、流通、サービス、外資系企業などに対して、アカウンティング(財務会計、管理会計)、コーポレート・ファイナンスのマネジメント教育講師を多数務める。

ビジネススクールで身につける仮説思考と分析力―ポケットMBA〈5〉 (日経ビジネス人文庫) (日経ビジネス人文庫 ブルー う 5-1 ポケットMBA 5)
生方 正也
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「仮説」や「分析」という言葉は、当たり前のように使われています。しかし、いい仮説や分析と悪い仮説や分析の区別はつくが、どうすれば「仮説」や「分析」がよいものになるのかはよくわからない、というのが現状ではないでしょうか。「この仮説はいまいちだな」「こんな分析じゃ使えない」と部下に言うだけで終わらない(あるいは、上司に言われない)ために、「じゃあ、どうすればよい仮説を立てられるのか、よい分析ができるのか」のコツをまとめたのが本書です。

 

本書では、いくつか工夫をしています。考え方を理解する場合、イメージが大切です。具体例がなければイメージできません。本書はほとんどの章で、事例や演習をあげ、その解説を中心に進められていきます。

 

仮説を立案する場合、そのコツは実際の成功事例を見るとよくわかります。そこで、セブン-イレブン、ヤマト運輸、ファーストリテイリングなどの日本を代表する企業、そしてサントリーの大ヒット商品「伊右衛門」など、イメージしやすいものを紹介しています。これらの成功例を丁寧に見ると、「使える」仮説を立てるために驚くほど共通した思考プロセスをたどっていることがわかります。こうした思考パターンを解説していきます。

 

また、分析に関しては、なかなか実例でよい分析を紹介することができません。そこで、演習を用いてそのコツを紹介しています。その紹介の仕方も、よい例だけ、悪い例だけを載せるのではありません。赤ペン先生のように、悪い例に対してはどこが悪いかを添削しながら、よい例はどこを参考にすべきなのかがわかるように示しています。

 

仮説や分析は、その後の行動に大きな影響を及ぼします。ぼんやりとした仮説を立てたり、漠然と分析をしているだけでは、その後の行動も焦点がぼやけて、結局あまり意味のないものになりがちです。単に思考力アップを目指すだけでなく、その先にある行動の精度を高めるためにも、本書をお役立ていただければ幸いです。

 

 

 

Ac-ubukata-a.jpg 生方 正也(うぶかた まさや)

 東京大学文学部卒業。日産自動車を経てウイリアム・エム・マーサー(現マーサー・ジャパン)にて、人事制度改革、組織変革等のコンサルティングに従事。その後グロービスにて、人材開発・人材評価プログラム及び診断テストの開発を手がける。現在はフリーの人材開発コンサルタントとして人材開発体系の設計、評価制度のコンサルティングに加え、経営人材のアセスメントを行う。同時に、論理思考、分析力、問題解決、ファシリテーション等の指導を行っている。著書に「シナリオ構想力実践講座」(ファーストプレス、2008年)、共著に「ロジカル会話問題集」(朝日新聞出版、2008年)がある。現在、雑誌「Think!」(東洋経済新報社)に、「受け手を理解・納得させるコミュニケーションの設計技法」連載中。

 

 

 

論理表現力
高杉 尚孝
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皆さん今日は、高杉事務所の高杉です。ロジカル・シンキングやライティングが単なる流行りに終わることなく、真に業務効率の向上につながるスキルとして根づいてもらいたいと私は願っています。その思いから、人材育成の場で培ったノウハウを本書「論理表現力」(日本経済新聞出版社刊)にて公開する決心をいたしました。

 

早いもので、当方、もう二十年近く企業人材育成のお手伝いをしています。特に、日本のビジネスパーソンの弱点とも言える、論理表現力、発表力、精神タフネス、企業財務の知識、ビジネス英語力を中心に、深層心理や言語文化的な視点を取り入れながら、パソコンで言えばOSレベルの「脳力」開発に従事してきました。

 

思えばその間、マッキンゼー社内で培われた「ピラミッド構造」に関する翻訳書を皮切りに、ミーシー的整理方法や分析フレームワークを紹介した、数多くのロジカル・シンキングやライティングに関する指南書が出版されました。同時期、企業研修においても「ロジカル・シンキング」はビジネスパーソンに必須のツールとして広く認知されるに至りました。

 

しかし残念なことに、能力開発の現場でしばし直面するのは、ピラミッド構造やミーシー的個別フレームワークを知識として持っているものの、実務上の問題解決に必ずしも効果的に使えないという現実です。原因はこれらのツールを使いこなすための前提となる、根本的な思考と表現の要素技術の欠如にあると私は痛感するに至りました。さらには、個別ツールが位置づけられる俯瞰的フレームワークの欠如もあります。

 

本書「論理表現力」は、ロジカル・シンキングを実務に活かせるスキルとして習得できる様に、メッセージの種類、テーマや暗黙の命題の概念、論証法、明瞭表現、結論付け、要約化、抽象化など思考表現の要素技術を数多く取り上げています。また俯瞰的なフレームとして、TH法による問題発見と課題設定やSCQOR法によるストーリー展開を解説しています。

 

御社人材育成に本書をぜひご活用下さい。

 

 

    Ac-takasugi-p.jpg高杉 尚孝(たかすぎ ひさたか)

高杉尚孝事務所代表、筑波大学大学院客員教授。

慶應義塾大学経済学部卒、ペンシルバニア大学ウォートンMBA。ニューヨーク証券取引所認定スーパーバイザー・財務アナリスト。アルバート・エリス研究所認定スーパーバイザー・心理セラピスト、同研究所準フェロー。モービル、マッキンゼー、JPモルガンなどに勤務の後、97年に高杉尚孝事務所を設立。以来、論理思考、企業財務理論、メンタルタフネスなどの分野にて、企業研修、日経ビジネススクール、グロービスなどの講師として活躍。著書に「実践・問題解決のセオリー」日経新聞出版、「実践・プレッシャー管理のセオリー」NHK出版、「実践・交渉のセオリー」NHK出版、「論理的思考と交渉のスキル」光文社新書など。NHK教育TV「英語ビジネスワールド」9902年講師。

 

グローバル・イノベーション 日本を変える3つの革命
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6月4日に朝日新聞出版より、「グローバル・イノベーション ~日本を変える3つの革命~」という題の本を出版しました。前作「グローバル・マインド」(ダイヤモンド社)と同じく、一字一句全部自分で書き上げました。私はベタープレイスという電気自動車用の充電インフラサービスの事業に携わっていますが、ちょうど、現在運行中の電気自動車タクシープロジェクトの立ち上げの時期と重なっていたので、仕事の合間を縫ってもほとんど時間がとれず、結局数回のヨーロッパ出張の往復のフライトとゴールデンウィーク中に日夜を徹して書き上げました。

 

この本の主題は、世界的に見てもダントツの優秀さを誇る日本企業の「現場」を企業、国家のグローバル競争力に結びつけるにはどうすればよいかということです。そして、皮肉なことに、これには「現場至上主義」の考え方では対応できない点を説いています。

 

拙著では、まず「ビジネスモデル」と「ガバナンス」の分野での根本的な変革を論じています。両方とも新しい「仕組み」の議論であるので、現場の積み重ねの発想では生まれてきません。これは、現場にすべての答えがあると信奉する人たちからは、「地動説」は絶対に出てこないのと同じです。何故なら、自分の現場感覚では太陽や月は自分を中心に回っているとしか見えないからです。

 

詳細なポイントに関しては是非拙著をお読みいただきたいのですが、ビジネスモデルの変革では、デジタル化の潮流の中でグローバルに大転換している「ものづくり」のダイナミクスと日本の企業、業界構造の相性の悪さ、また、顧客のトータルな「ユーザー・エクスペリエンス」を制した企業の強さなどを論じています。私の本業である電気自動車を例に出し、自動車産業の将来図にも触れています。

 

ガバナンスの変革では、日本人にとっては、国家、企業、個人レベルでガバナンスの選択肢が少なく、結果的に現在の「レジーム」に危機感が乏しくなる循環を述べています。そして日本産業のグローバル競争力の向上には、企業ガバナンスに競争原理を持ち込むことによる業界レベルでの最適化の必要を説いています。

 

そして、最後にリーダーシップの変革を唱えています。日本の危機は「現場」にあるのではなく、リーダーにあると強く感じています。日本がこれから必要とするリーダーの持つべき能力として、「多様性から活力を生み出す力」「全体観を持ち、問題自体を定義する力」「グローバルな仕組みの中で、日本の繁栄を図る力」を論じています。

 

是非、お読みいただければ光栄です。

 

 

 

藤井さん.jpg藤井清孝(ふじい・きよたか)

ベタープレイス・ジャパン 代表取締役社長兼アジアパシフィック代表 代表

 

81年マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。86年ハーバード大学経営大学院(MBA)卒業。同年、ファースト・ボストン投資銀行ニューヨーク本社のM&Aグループに勤務後、40歳でケイデンス・デザイン・システムズ日本法人社長就任。2000年SAPジャパン代表取締役社長就任。2006年ルイ・ヴィトン・ジャパンカンパニーCEO、LVJグループ代表取締役社長就任。2008年、現職に就任。ベタープレイス社は2007年にベンチャー・キャピタルより2億ドルの出資を受け米国カリフォルニア州で設立された、電気自動車用充電インフラ提供ビジネスの先駆者的企業。すでに欧州、米国、オーストラリアで、同社によるインフラ構築予定が発表されている。

戦略思考のフレームワーク―未来を洞察する「メタ思考」入門
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世の中の変化スピードが上がっている今日、先を見据えてダイナミックに思考する力や中長期的に先を見通す力が求められています。

 

このような力を身につけるためには、一般的なロジカル・シンキングだけでなく、時間の変化を意識した思考法が必要です。具体的には、中長期に未来を洞察する力です。洞察力を養うためには、自分がどういう考え方をしているのかを認識する力が前提となります。この認識力のことを、私は「思考を思考する力―メタ思考力」と呼んでいます。

 

本書の前半では、メタ思考力を養えるような「思考のフレームワーク」について紹介しました。具体的には、

  モノゴトを論理的に捉えるロジカル・シンキング

  全体を俯瞰するシステム・シンキング

  不確実な未来を見通すシナリオ・シンキング

の3つを紹介し、それぞれの特徴、位置づけや使い方について掘り下げて解説しました。特に、「知っている」だけでなく「使える」ようになるためのポイントについて触れました。

 

後半では、不確実な未来を見通す「シナリオ・シンキング」を実践するための三つのスキル、

  オープンマインド設定スキル

  フレームワーク活用スキル

  プロセスマネジメントスキル

について解説しました。シナリオ・シンキングを使って未来を洞察しビジョンをつくる企業や組織が近年増えつつありますが、組織内のリーダー層がシナリオ・シンキングを組織に導入・活用できるよう、ポイントを絞って解説しました。

 

本書は、私にとっては、初めての「縦書き」での執筆です。「テキスト」っぽくならないように、エピソードをたくさん盛り込み、読みやすさに配慮したつもりです。この十数年携わった、シナリオ・シンキングを活用したコンサルティング・プロジェクトやリアルテーマでの研修の経験も問題ない範囲で紹介しています。

 

組織を挙げて、客観的に未来について考え、主観的に未来を創造していく―本書が、そのようなきっかけづくりの一冊をなることを願っています。

 

 

 

 

Ac-nishimura2-p.jpg西村行功(にしむら みちなり)

一橋大学商学部卒業後、オムロン株式会社にて、マーケティング戦略および全社経営戦略の策定に従事。ミシガン大学経営大学院修士課程修了後(MBA with Distinction)、戦略コンサルティングのコーポレイト・ディレクション(CDI)およびCSC Index(サンフランシスコ事務所)を経て、株式会社 グリーンフィールド コンサルティングを設立。現在、代表取締役。シナリオ・プランニング、中長期事業戦略、新規事業・新商品開発戦略、企業変革、人材育成などの分野を中心に活動している。2001年‐2003年まで、オムロン株式会社のアドバイザリー・ボードメンバー。主な著書として、「知りたいことは「面」に聞け!―分析力と表現力を強化する思考法:面発想」(日本経済新聞出版社)、「シナリオ・シンキング―不確実な未来への「構え」を創る思考法」(ダイヤモンド社)「システム・シンキング入門 (日経文庫)」(日本経済新聞出版社)など。

 

 

ロジカル・ディスカッション
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皆さんは、「議論がまとまらなくて困った」という経験はありませんか?
いろんな意見が飛び出して収拾がつかなくなった、堂々巡りの水掛け論が延々と続いている、意固地になって頑として意見を変えようとしない・・・。そんな状態です。

原因の多くは、意見の隔たりが大きいからではありません。誤解や取り違えがあったり、論点や考え方の枠組みがズレていたり、固定概念にとらわれて視野が狭くなっていたりです。隔たりを埋める以前に、議論がちゃんとかみ合っていないのです。


私は、ビジネスや地域活動はもとより、家庭内のいざこざまで、数多くの場面にファシリテーターとして関わってきました。そんな私の経験から得た教訓は、「議論を整理して、きっちりかみ合わせれば、必ず議論はまとまるようになる」というものです。

 

そんな考えに立って、ファシリテータースキル・シリーズの第4弾として『ロジカル・ディスカッション』を執筆しました。


ロジカルな議論を進めるには、①要約、②検証、③整理、④統合、⑤構造化の5つの働きがファシリテーターに求められます。本書では、それを12の基本動作に展開し、具体的な介入フレーズとともに紹介しています。さらに、その能力を鍛えるトレーニング方法もたくさん載せており、付録のフレームワーク集とあわせて、腕前をアップさせるのに活用ください。

 

いろんな意味で困難を抱えている今こそ、みんなで話し合って知恵を絞り出していかなければなりません。人と人の関わりを促進するファシリテーターがこれほど求められている時代はなく、できるだけ多くの人に本書を手に取ってほしいと心から願っています。

 

 

Ac-hori-p.jpg堀公俊(ほり・きみとし)

大阪大学大学院工学研究科修了 ミノルタ(株)を経て、2004年独立。堀公俊事務所代表。2003年に日本ファシリテーション協会を立ち上げ、初代会長に就任。
著書として、

 『ファシリテーション入門』『チーム・ビルディング』『ワークショップ・デザイン』『ファシリテーション・グラフィック』((以上、日本経済新聞出版社) 、『問題解決ファシリテーター』『組織変革ファシリテーター』(以上、東洋経済新報社)、『今すぐできるファシリテーション』『組織を動かすファシリテーションの技術』(以上、PHP)など多数あり。


 


フロンティア突破の経営力 フロンティア突破の経営力

 

 

本書は、「実戦的な経営戦略書」です。マッキンゼー時代を含め19年間にわたる経営コンサルティングと経営人材開発で、のべ約100社、数百プロジェクト、数千名の経営幹部諸氏とともに「現実の壁」に立ち向かった経験から抽出したエッセンスを表現した作品です。夢と勇気と現場と戦略を融合した世界を表現いたしました。<?xml:namespace prefix = o />

 

本書ではまず、「N=3(少ない情報量)で知る!」や、「30分、3時間、3日間」といったスピード重視のマーケティングや事業の戦略的判断の可能性を例証していきます。ポイントは、臨戦感覚です。

 

たとえば第23章では、わずかN=22のサンプル調査に基づき、サントリービール黒字化の背景にある「市場の立体感」と「マーケティング策の成否のメカニズム」を示していきます。各企業が、「異なる戦略空間」を見ていることや、「古い作戦思想」の影響を受け、戦略的判断の修正に3年から10年以上もかかっているという事実(ビール業界の場合)には、きっと震撼させられることでしょう。類似のことが、どの業界でも起きています。

 

 

本書を経営者の視点でお読みいただくと、スピーディかつシステマティックな経営の采配のための着眼点や、経営人材開発の鍵を読み解かれるかもしれません。

 

さらに、個別事例の検討を通じて、アライアンス/M&A戦略検討の必要性にも気づかれるかもしれません。実際、それらの検討と立案実施が弱い片肺飛行の経営には限界が見えがちです。事業の現実面での経営力が弱いままM&Aにフォーカスする経営も、また挫折しがちであることが示唆されます。これらはいずれも、「得意技の世界だけでは壁が突破できない」という本書の中心テーマの例証と捉えていただくことができるでしょう。

 

 

本書でお伝えしたかったことは、次の一点にあります。

 

「現場現実を解明していくと、打つべき戦略がしばしば想定外の世界、違う次元にあることが判明する。そのとき人も組織も動けなくなる。そのような「壁」を突破するためには、...

 

 本書の根底に流れるメッセージは、「未来創造」への意欲と「勇気」です。人がより幸せで創造的に生きるためのきっかけに、本書がなればと願っています。

 

 

 

Ac-ogawamasa-a.jpg小川 政信(おがわ まさのぶ)

インスパーク株式会社 代表取締役

 

1959年生まれ、東大卒、ハーバードMBA
マッキンゼーでは日米欧亜のクライアント企業とともに、新規事業開発、マーケティング、経営判断・経営ターンアラウンド、R&Dマネジメント、M&A・アライアンス等を経験
1996年独立。 経営の戦略的支援と経営人材の開発を最高の費用対効果で提供するため、インスパーク株式会社を設立。 タスクフォースマネジメントを通しての実戦環境下での経営人材開発、経営力強化などに注力。スピーディで的確なプロジェクトマネジメント力と、人と組織が内側から気づくことを重視する。ミッションを人と組織の生命力を引き出すことと捉え、経営人材の開発と、経営プロジェクト・マネジメントを行う


【著書】
『未来を創る経営者』(生産性出版、グローバル経営者20名の共著、2009年)
『決定版「ベンチャー起業」実戦教本』(プレジデント社、小川政信、大前研一共著、2006年)『アントレプレナー育成講座』(プレジデント社、小川政信、大前研一共著、2003年)など

 

 

 

戦略思考で読み解く経営分析入門―12の重要指標をケーススタディで理解する
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2009911日に発売した『戦略思考で読み解く経営分析入門』は、2005年、2007年に出版した書籍に続いて、私にとっての3冊目となりました。


私の場合、夏以降はコンサルティングや研修講師が繁忙期に入るため、年末までは執筆のためのまとまった時間はとれません。よって、3月決算の企業が5月までに決算発表を行って、データが揃った後の3か月程度が、執筆と校正の大切な追い込み時期となります。そのためにも年初から5月までにいかにベースが作れているかが大事です。今回の書籍も昨年末から、コツコツと書き続けておりました。これまで3冊の書籍ともに8月から9月に発売しているのも、実は偶然ではないのです。

 

 本著はタイトルの通り、戦略思考を念頭に置いて決算書を基に経営分析を行おうとするものです。4年前に同じダイヤモンド社から出版した『企業価値を創造する会計指標入門』は、3,780円という高単価ながらお陰さまでロングセラーとなり、今般その兄弟本に相当する書籍の出版に至った次第です。前著は経営目標として掲げる様々な会計指標という切り口の書籍であったのに対して、新著は経営分析に主眼を置いて、戦略と決算書数値の往復を意識して執筆したものです。

 

 会計の書籍を書く上では、読者が書籍を読んだ後に、いざ自分の会社や競合、顧客などを分析する際、すぐに活用できる汎用的な内容となることを意識しています。そのため、出来る限り企業ありきではなく、会計ありきのアプローチを踏んでいます。とは言ってもケース事例が無いとしっくりこないのも私を初め読者の心理なので、前半に数値の読み方を解説し、後半にケース事例を用いて実際の分析を行うという構成です。

 

例えば第1章では、売上高総利益率の分析手法を解説した上で、任天堂をケーススタディとして分析しています。任天堂の売上高総利益率は、40%台前半という意外と低い値(人によっては意外と高いと言う方もあるでしょう)、かつ四半期ベースで非常にブレが激しいのが特徴です。

なぜでしょう・・? 

そこには任天堂の経営戦略と、どんな関係性があるのでしょう・・?  

そもそも任天堂が経営ビジョンとして目指しているものは何でしょう・・? 

そして、それが売上高総利益率の意外と低い値とブレの激しい動きに映出されているとすれば・・?

 

 売上高総利益率を分析するための4つの分解のSTEPとして、①売上高と売上原価への分解、②製品構成への分解、③顧客構成への分解、④事業構成への分解 を紹介し、これに沿って、任天堂の同比率を分析しています。任天堂の経営ビジョンと、そのための価格や製造に関する戦略が見事にマッチした同比率の動きだと考えています。この4つのSTEPは、読者が自分の企業を分析する上でも、そのまま活用いただけるアプローチとなるはずです

 

 書籍については、「いぶし銀の演歌歌手」を目指しています。何度読んでも、何年たっても、色あせない良さがあるもの。果たして読者の方々の評価はどう出るでしょうか。

 

 

 

 

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1989年、慶應義塾大学理工学部管理工学科卒業。米国ニューヨーク州ロチェスター大学経営学修士(MBA)。 株式会社富士銀行、バークレイズ・キャピタル証券、ベンチャーキャピタルを経て、2003年株式会社オオツ・インターナショナルを設立。現在は経営戦略(専門は金融、教育、ソフトウェア)や会計・財務に関わるコンサルティングに従事。早稲田大学大学院商学研究科ビジネススクール(MBA)非常勤講師、グロービス・マネジメント・スクール講師。また、国内大手メーカー、金融機関、流通、サービス、外資系企業などに対して、アカウンティング(財務会計、管理会計)、コーポレート・ファイナンスのマネジメント教育講師を多数務める。