人材育成のアダット

研修プラットフォームを始める二つの理由

最低限必要な付加価値

1.講師の選定

2.研修プロジェクトマネジメント

ノウハウがなくても効果的な研修を実現できる環境

初めてご利用になる方へ
Adat.commonsの目指すもの

私は、1993年に全く畑違いの戦略コンサルティングの業界からマネジメント研修の世界に入りそれから14年、研修会社の立場でマネジメント研修を数多く手がけてきました。その間、「難しさ」「面白さ」「やりがい」、そして「限界」も感じてきました。そして今年、それらの思いをすべて踏まえ、「研修プラットフォーム」という全く新しいコンセプトのサービスを始めることにしました。

研修プラットフォームを始める二つの理由

なぜ研修会社ではなく「プラットフォーム」なのか。その理由は二つあります。研修会社はいくつかの付加価値を企業に提供しています。それらの付加価値を全て必要とする企業も多いでしょう。しかし、一部の付加価値のみを必要とする企業もあります。そういった企業に対して最低限必要な付加価値だけを得る選択肢を提供したいと考えたのです。

もう一つは、研修企画や運営のノウハウなど、そうした情報をあまり持っていない企業にも、効果的な研修が比較的容易に実現できる環境をつくりたかったからです。それによって有意義な研修がもっともっと広く行われることでしょう。

自社にとって最低限必要な付加価値の選択、そして効果的な研修を実現できる環境、これらを提供できるものが「研修プラットフォーム」なのです。

最低限必要な付加価値

では、最低限必要な付加価値とは何でしょうか。言い換えれば、研修を成功させるための最低条件です。最も重要なのは「適切な講師の選択」です。そして、研修の企画・運営において重要なのが「研修プロジェクトマネジメント能力」です。

以下、この二つの成功条件の重要性についてご説明します。

1.講師の選定

講師の重要性は今更言うまでもありません。しかし、どのように選択すべきかを説明した文章にはお目にかかったことはありません。

失敗した研修の典型的事例は、
「講師の選定は研修会社にお任せした」
「著書などで存じている著名講師にお願いした」
などというものです。

研修会社にとって良い講師が、自社にとっても良い講師という保証はありません。もちろん研修会社も良かれと思って評判の良い講師を紹介するのでしょうが、研修会社が自社の社員のことを十分理解し、そのスキルに応じて講師を紹介することは、特に初めての案件では難しいに違いありません。また、研修会社もビジネスですから顧客ポートフォリオ全体を眺めて講師の割り振りを決めるのも当然のことです。ですからまずは研修会社任せにせず、自社自身で選ぶ姿勢が重要です。

また、著名講師だから高い成果があげられるというものでもありません。もちろん著名であるのは能力が高いからに違いありませんが、どのような面においての能力なのかを確認する必要があります。講演者としてなのか、研究者としてなのか、執筆者としてなのか、ファシリテーターとしてなのか、すべての面で高い能力を示す人はそれほど多くはありません。また、たとえ期待する側面において高い能力であったとしても、それは一般論であって、自社の受講者に対する研修において高い能力を発揮できるかもわかりません。ある優れた講師が、A社の研修では大好評なのにも関わらず、ほぼ同じ対象層のB社の研修では評価があまり高くないという事例も数多く見てきました。もちろん、その講師はどちらの会社に対しても万全の準備をし、熱心にクラスに取り組んでいたにも関わらずです。このように、講師の選択は非常に難しいのです。

2.研修プロジェクトマネジメント

次に、研修企画運営者のプロジェクトマネジメントについて考えてみましょう。研修プロジェクトとは、企画してから実施し、受講者が職場で成果を出すまでを指します。それだけのスパンで捉えなければ良い成果は生まれせん。研修企画運営者はまさにこのプロジェクトを統括するプロジェクトマネジャーなのです。

研修プロジェクトを料理に例えれば、講師は最も重要な素材ですが、講師だけいればおいしい料理が作れるわけではありません。教材・資料、会場、備品、なども重要な素材です。また、受講者自身や受講者の上司なども素材と言えます。これらの素材の特性や志向を十分理解し、適切なタイミングで適切な調理を施してこそ素晴らしい料理に仕上がります。

そのために素材との対話は欠かせません。講師に自分自身の言葉で直接主旨や狙いやゴールイメージを伝えると同時に講師の要望や意見も受け入れます。本当にやる気のある講師は、多少時間がかかったとしても、このようなコミュニケーションは有難いといいます。このような情報が、講師自身のパフォーマンスを上げることをよく理解しているからです。

さらにそのプロセスを管理する手法や支援ツールも充実させておく必要があるでしょう。素材が活きる適切な「場」を用意し、また、その場が最も活性化するように様々な仕掛けを駆使し、しかも反応を常に注視し微修正を図っていく、そんな注意深さがあってこそ確実な成果が得られるのです。

アダットは、熟練の料理人であるベテラン研修企画運営者の方々に、一流の素材と、それらと対話しながら注意深く調理を進められるような環境を提供したいと考えています。もちろん、できるだけ費用は抑えながら。

ノウハウがなくても効果的な研修を実現できる環境

これまでマネジメント研修は一部の大手企業に限られていたと感じています。研修を企画運営するには、人事や人材開発部門に専門家がいなければ難しいと考えられていたからです。しかし、多くの企業はそのような専門家を抱えることはできませんし、研修費用の捻出も簡単ではありません。

いっぽうで、たとえ社内に人材開発の専門家がいたとしても、事業部門などのラインが主体的に研修を企画実施する動きが近年高まってきています。しかし、言うまでもなくそこでは研修のノウハウを持っていないのが普通です。マネジメントスキル開発に対する意欲と目的意識は著しく高いにも関わらず、研修の知識や情報を持ち合わせておらず困っているラインの企画担当者や責任者に数多く会ってきました。彼らは、本来プロジェクトマネジメント力や企画力には優れているので、適切な講師の選択と企画運営の要点や手順といった研修レシピを知れば、素晴らしい研修をつくりあげることができるのです。

そのような方々が、研修プラットフォームを活用することによって、適切な費用負担で自ら効果的な研修を企画運営できるようになれば、受講する社員にとっても組織にとっても生産性が高まることは間違いないでしょう。アダットは、そのような領域でもお手伝いしたいと強く願っています。

 

これまで述べてきたようなマネジメント研修成功の条件である、「適切な講師の選定」と「研修プロジェクトマネジメント能力」、そして「研修のレシピ」を獲得するのは、そう容易ではありません。これまでは、そのノウハウや講師人脈を熟練研修担当者あるいは研修会社が属人的に蓄積してきたのでしょう。なかなかそれらを定型化することは難しかったのです。しかし、Web環境や情報収集技術の向上などにより、今ではかなりのことが可能になってきています。アダットは、それにパイオニアとして取り組んでいこうと考えています。それが、アダットの「研修プラットフォーム Adat. commons」なのです。

平成20年 2月
株式会社アダット
代表取締役 福澤 英弘




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