日本を代表する企業として海外企業からも注目を集めている株式会社セブン-イレブン・ジャパンは、「セブンプレミアム」商品群の開発や、「セブンカフェ」での事業参入など、常に現状に甘んじない経営活動が身上であり、突出した経営成果を挙げ続けている。
その成功の要因として取り上げられることが多いのは、他社に先駆けて最先端の情報システムを導入し、市場データを素早くきめ細かく収集していることである。しかしながら、単一の要因だけで競争優位を維持することは模倣可能性の観点からすると非常に困難であり、情報システム以外の要因が複合的にかみあって成功を支えている可能性が高い。
本講座では、戦略論における3つの主要アプローチである、ポジショニング・アプローチ、内部資源アプローチ(RBV)、動的能力アプローチの各種分析枠組みを用いてセブン-イレブン・ジャパンのこれまでの経営活動を分析し、ナレッジ・マネジメントの考え方をベースに持続的競争優位の構築方法について、議論を通じて学びます。