その他: 2010年1月アーカイブ

新年明けましておめでとうございます。

 

 

普段あまりTVは観ないのですが、年末年始はわりにたくさん観ました。といっても、ほとんどがNHKです。

 

関口知宏さんが、海外でユニークな活躍をしている日本人を訪ねる「ファースト・ジャパニーズ」という番組(再放送を数話連続放映)を二話観ました。スイスで切り絵のアーチストとして活躍しつつある主婦と、モロッコで花屋を始めた方でした。

 

いずれも三十代の女性です。ステレオタイプ的には、女性のほうが会社組織などに縛られないため、自由な生き方をする人が多いということはあるかもしれません。

 

たぶん昭和30年代くらいまでは、女性のほうが束縛が多く、自由な生き方ができなかったでしょう。それが、いつのまに女性のほうが自由になったのか。

 

 

かつての社会的束縛は、「家」に付随するものでした。それがその後「会社」に変わったのです。家に縛られていた女性は、それから解き放たれましたが、だからと言って会社に束縛されているわけではないようです(もちろん人によりますが)。一方、男性は、まだまだ「会社」の束縛が強い気がします。「家」は秩序を、「会社」は安定を保証するのだとの前提があり、男性はまだまだ安定を志向しているのでしょう。

 

 

モロッコで花屋を営む女性は、三十歳になろうとしている自分はこのままでいいのかと、会社や結婚、将来のことなどで悩みながら、モロッコの海岸の町に辿りつきました。たまたま入った骨董屋の主人と話し込み、その不安を口にしたところ、「それなら、この町に住んで自分で何か始めればいいじゃないか」と言われて、目が覚めた思いがしたそうです。

 

彼女も、当然のように「あるべき日本の三十代前半の女性像」に縛られていました。それが悩みの背景にありました。しかし、その前提自体を、深く吟味・検討したことはなかったのでしょう。だから、その前提を全く考慮しない骨董屋の主人の言葉が、彼女に気づきをもたらしたのだと思います。

 

もし同じような境遇の男性が、彼女と同じような出会いをしたとして、どう感じたか・・・。やはり、一般的には女性のほうが、残念ながら一歩も二歩も先に行っている気がします。

 

 

思い込みやマインドセットを変えることは、言うまでもなく難しいことです。ある時期には、それが有効だったのですから。しかし、状況は確実に変わります。それに気づくのに、時間がかかるのです。

 

あまり長い時間をかけずに思い込みをはずせる人が、「軽やかで、しなやかな人」なのでしょう。

 

 

今年は、「軽やかに、しなやかに」暮していきたいと、彼女たちを観て思いました。

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