リーダーシップとインスピレーション:「インビクタス」を観て

| | コメント(0) | トラックバック(0)

映画「インビクタス」を観ました。リーダーシップについて考えさせられる、優れた映画だと思います。クリント・イーストウッドにしては、ストレート過ぎる印象はありますが。

 

ネルソン・マンデラ大統領が、いかに南アフリカを一つにまとめ上げていったのかが、よくわかります。私が感銘を受けたのは、白人の象徴だったラグビー代表チーム(一人以外全員白人)を彼が守ったことです。黒人幹部は、チーム名やエンブレムを変更することを全員一致で決定します。そこに、マンデラが乗り込んで、一説ぶってひっくり返すのです。

 

「チームは白人たちにとって宝だ。その宝を奪ったら、彼らはどう思う?我々を恐ろしい存在だと恐れるだけだ。それは、これまで白人がやってきたことだ。我々は、彼らとは違う。赦す大きな心を持っている。それを、彼らに見せてやろうじゃないか。」

 

そして、帰りの専用車の中で、疑問を呈す秘書に言います。

「白人は人口こそ少数だが、警察も軍隊も経済も握っている。彼らを敵に回して、国が維持できるはずがない」

 

白人と黒人の和解という崇高な理想と、超現実主義の両面を兼ね備えているのが、本当のリーダーなのです。

 

 

チーム主将を招いて尋ねます。「どうやって、メンバーの力を引き出すか?」主将は答えます。「まず、自分で模範を見せます。」マンデラは言います。「その通り invictus.jpgだ。自分でできない者の言うことを誰が聞くか。でも、それは、持てる力を100%出させる手段だ。120%以上の力を引き出すにはどうすればいい?」黙る主将に言います。「インスピレーションだ。私は牢獄の中で、詩を読むことでインスピレーションを得、持てる以上の力をもらった。君は、何でそれを得るか?」

 

インスピレーションとは何なんでしょうか?人に持っている以上の力を出させるもの。人が大きな変化を引き起こすとき、そこには、何らかのインスピレーションが引き金になっている。それが、人々の心に火を点けるのです。

 

なんか、もやもやしますが、確かにそれはあるはずだと直観します。

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: リーダーシップとインスピレーション:「インビクタス」を観て

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.adat-inc.com/cgi-bin/mt-tb.cgi/268

コメントする

このブログ記事について

このページは、ブログ管理者が2010年2月25日 19:41に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「創造性と美学」です。

次のブログ記事は「トップ選定プロセスと訓練」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

ウェブページ

Powered by Movable Type 4.1