コンセプチャル・スキル(概念化能力)

「これからのビジネスパーソンには、コンセプチャル・スキルが重要だ」とは、いろいろなところで耳にするフレーズだと思います。

 

では、コンセプチャル・スキルって何?という質問に、どれだけの方が答えられるでしょうか?

 

 

「MBA経営辞書」(by Globis)によると以下だと説明されています。

コンセプチュアル・スキルは概念化能力とも呼ばれ、物事を概念化して捉えたり、抽象的に物事を考えたりする能力とされる。

 

これではよくわかりませんね。グーグルで検索してみましたが、他のサイトでも似たような説明でした。

 

 

「一を聞いて十を知る」という言葉があります。頭の良さの代表的な表現でしょう。なぜ、頭のいい人は十を知ることができるのか。

        仮説1:頭のいい人は、たくさんの知識を持っているので、一に関連する知識をすぐに引っ張りだして、相手が伝えたいことを類推することができるから

        仮説2:頭のいい人は、相手が今この場面で自分に一を言うに至った背景情報を推測し、いいたいことを類推することができるから

        仮説3:頭のいい人は、一の言葉から、自分に役立ちそうな概念を引っ張りだし、それと自分の頭の中にある概念を重ね合わせて、さらにその概念を自分に日常レベルの事象に解釈し直すことができるから

 

どれも理由としてはありえそうな気がします。上記3つの仮説は、重なりあう部分もありますが、私は特に仮説3が学習には重要であり、その能力がコセプチャル・スキルだと考えています。

 

優秀な営業マンは、どんなお客さんとも話を合わせることができるといいます。それは、単に世間話のネタとなる情報を常に収集しているだけでなく、お客さんの話を概念化して、それを膨らませて返せるからではないでしょうか。

 

ベテラン管理職が、最近の若手とは話が合わなく困ると嘆くのも、別に若手がおかしなことばかりを話すからではなく、その管理職のコンセプチャル・スキルが劣っており、概念化して理解することができないからではないでしょうか。

 

最近話題のTVドラマといった、若手と会話するためのネタを集めるのではなく、メタレベルで会話できるように訓練しましょう。(失礼しました・・・)

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このページは、福澤が2010年2月 8日 11:03に書いたブログ記事です。

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